波留須旅衣とビリーズの仲間たちがクラシックロングボードやハルスタビーに乗り、日本を旅しながらスタイルの確立を目指す。

グレゴリーのバックパックにテントとおかしを詰め込んで、まだ見ぬ波を求めてサーフトリップ。

電車サーファー時代の思い出

バックパックにテントを詰め込み、ボード片手にサーフトリップをしてみたい。車やバイクを使わずに、電車やバスを乗り継いでまだ見に波を求めて旅をしたい。自由でいて、不自由な旅。

わたしは、高校を卒業した年にサーフィンを始めた。この時代は、ロングボードとショートボードが2極化していたこともあり、初めて購入したのは、スラスターのトライフィンであった。

わたしは、寮生活をしていたため、海への移動は、電車とバスを乗り継いで、茅ヶ崎のポイントまでは歩いて行った。友達数人と行くことが多かったが、全員初心者で、誰独りとして波に乗れなかった。

誰からも教わることなく、上達は極めて遅かったと思うが、それでも楽しかった記憶がある。週末になると波があってもなくても、海へと前進した。今と違って波情報というモノがなかったし、日によって波の大きさやコンディションが違うことも知らなかった。

こんなサーフィン生活に終止符を打ったのは、親友が新車でアコードワゴンを購入してからだ。

車で行くサーフィン

今までの電車サーファー時代が嘘のようであった。移動は楽、ポイントは、波を見て決めれる。貴重品は、車に保管できるため、盗まれるリスクが少ない。帰りのバスの時間も気にする必要がない。

車があることで、サーフィンが何倍も楽しくなった。こんな生活が続くと、今度は、遠くへ行きたくなってくる。仲間を誘って、初めてのサーフトリップは、千葉の鴨川にあるシーサイドポイントだった。

この日の波は、鮮明に覚えており、低気圧のうねりが入ってきていたため、頭サイズがたまにブレイクしていた。それから25年ほどの年月が経過したが、今でもサーフィンが楽しくてしかたがない。

車を運転しながら、北海道から、九州の鹿児島まで、トリップしてきたが、ふと、電車ボーダーの時代を思い出すことがおおくなった。

バックパックひとつで旅する。

今でもサーフィンは、ほんとに楽しい。しかし、不自由ながらに電車で通っていた時に感じていた開放感は何であったのだろうか。制約があるからこそ、その中での自由を楽しんでいたのか。

この年になり、もう一度、あの開放感を味わいたくなってきた。ここ数年、押入の中にしまい込んでいたバックパックを出してみた。十数年前に、縦走登山やクライミングもしていたので、その時、購入したものだ。

グレゴリーのグラビティというバックパックだ。夏場の縦走登山の為に購入したが、サイドにスキーキャリア用のスロットもあるので、バックカントリーをするのに適している。

バックパック界のロールスロイスと言われるだけあり、背負った感覚は、至高の心地良さだ。

グレゴリーのバックパックにテントと夢を詰め込んで、電車に揺られて自由で、不自由なサーフトリップに出かけたいものだ。

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