波留須旅衣とビリーズの仲間たちがクラシックロングボードやハルスタビーに乗り、日本を旅しながらスタイルの確立を目指す。

スノーピークの思い入れのある道具たち

洗練されたスノーピーク

スノーピークを知ったのは、北九州にいる時だった。この時は、サーフィンの大会に出場して結果を出すことが自分の目標になっていたので、夏場は、毎週のように宮崎や鹿児島、長崎、そして山口まで遠征に出向いていた。

ちょっとした大会があれば、必ずエントリーして経験を積んだ。給料もそんなにあったわけではないが、何とかやりくりをしながら遠征に明け暮れていた。遠征には、必ず家族も同行させていたが、ここで一番の出費となるのが、食費であった。給料も決して多くはなかったので、切り詰めるために、何とか自炊をして節約することにした。

そこで、アウトドア用品で自炊しようと思い立ち寄ったのが、スノーピークの太宰府店であった。ここは、隣が好日山荘ということもあり、ほぼすべてのアウトドアグッズが揃っていた。

スノーピークは、モノが洗練されている分、他のアウトドアグッズより高かった。

ソロセットチタン購入

一番最初に購入したのは、ソロセットチタンとギガパワーストーブ”地”であった。

初おろしは、佐賀で行われた大きなサーフィン大会の時だった。その大会は、頭前後の波があり、コンディションとしては最高であった。しかし、大会前のアップの時に、デカ波用のボードを真っ二つ折れてしまったのだ。頭~頭半のセットが入ってきたので、

ドルフィンスルーでやり過ごそうとしたが、そのまま、巻かれて叩きつけられた。その日の大会は、ボードと心が折られてイチコケ(一回戦負け)に終わってしまった。

いつもは、例えイチコケに終わってもファイナルまでは、見て帰るのだが、その日は、どうしてもそんな気になれなかった。このため、家族で観光して気を紛らわせた。

海岸沿いの駐車場に車を止め、惣菜を買っていたの、ソロセットチタンでお米を炊き、昼食とした。ゴザを引き昼食にしたが、その光景がとてもわびしく感じてしまった。

大会に負けた悔しさに、昼食のわびしさが相まって、家族に申し訳ない気持ちとなった。

しかし、この日のこの光景が、わたしの心に火をつけた。いつか必ずメジャーな大会で優勝することに加え、アウトドアグッズをスノーピークでそろえて、理想のキャンプサイトを作れるようになることを決意した。

スノーピークのキャンプサイト

スノーピーク購入のため、日々の節約が始まった。タバコを止め、お酒も極力ひかえた。大好きなアイスも買わなくなった。コンビニも使用せず、月一回のスノーピークグッズ購入にすべての努力を注いだ。

一品一品厳選して購入していったが、その生活が楽しくなっていった。スノーピークの良さは、創業者自らがユーザーという立場で製品が作られているところであり、太宰府店のスタッフさんと話をしていても、その様子がうかがえた。

4種類のステンレス製の食器(家族用)

そして、揃えた道具たちにより、家族とのサーフトリップ(大会のドサマワリ)は、とても、快適かつ豊かな気持ちで旅を続けることができた。おかげで、数本のトロフィーも獲得することができた。

年季の入ったファミリー用のフィールドクッカー

そんな走り続けてきた生活のなかで、道具たちもだいぶん、年季の入った油汚れが付着していたりしたので、徹底的に手入れをした。

この道具たちは、手入れ次第で、あと十数年は現役で活躍してくれそうだ。

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