限界はどこに
私が、ミニマリストを目指したのは平成18年頃である。
この当時は、ミニマリストと言う言葉はあまり世間には浸透されておらず、その存在を知らずにいた。
この頃、仕事では、若くして責任あるポストに抜擢された。とにかく、仕事に夢中になっていた。しかし、もうすでに歯車は狂い始めていたのだ。
気がつくと、家は汚部屋(おへや)状態であったのだ。そうなると、心も体も蝕まれてくる。仕事も手に着かなくなる。このことに危機感を覚え、書店である本を手に取った。
『3日で運がよくなる「そうじ力」』である。
この本に書かれていることを実行した。愚直なまでに行動したのだ。すると、あきらかに、そして、劇的に運気が向上してくるのが手に取るようにして感じた。
今思うと、この本が、私の中のミニマリストへの挑戦の一歩であったと思う。一時は、ミニマリストな生活をキープ出来ていたが、様々なライフイベント毎にモノが増え、引っ越しの度にものを大量に捨てる。
そんな生活を繰り返してきた。そんな中、どうしても手放すこと迷うものがある。サーフボードだ。
ボードラックの作成
私は、酒やタバコはやめることができた。
しかし、サーフィンだけは、止めることが出来なかった。
そもそもやめる必要がない。
そして、凝り性の性格が災いしてか、どうしてもボードの数が増えてしまう。これでも、ビリーズの仲間に譲ったり、中古品としてショップに引き取ってもらったりと減らしては来たが、それでも10本のボードを保有している。
決して広い家に住んでいるわけではないので、6畳の部屋に9本のボードを保管していると生活しにくい。何本か手放そうとも考えたが、なかなか踏ん切りがつかない。
このため、手間がかかってもボードラックを作成し、ボードを一括管理し、生活環境の改善を図ることした。構想は練っていた。在宅勤務が進む中、とにかくイメージアップを欠かさなかった。
劇的な変化
不要不急の外出を極力控えていたが、背に腹は代えられず、ホームセンターに向かった。
2件ほど巡って、必要なものは調達できた。
あとは、構想に基づき、組み立てるだけだ。リビングに部屋の荷物を避難させ、いよいよ組立に入る。パイプをベースにつくるため、クランプやジョイントをドライバーで締め付けるだけで組み立てられるから簡単だ。
1時間もしないうちに完成した。
いよいよボードを乗せてみる。想像以上の使い勝手の良さだ。そして、部屋の荷物を逐次搬入したが、すっきりと片づく。ラックを作る前は、突っ張り棒でボードを保管していたため、部屋が暗く、天井が低く、とても狭く感じる部屋だったが、とにかく部屋が明るくなり、劇的な変化がみられた。
1万5千円ぐらいの費用がかかったが、十分な価値はあった。
これもミニマリストに近づく挑戦のひとつだ。