波留須旅衣とビリーズの仲間たちがクラシックロングボードやハルスタビーに乗り、日本を旅しながらスタイルの確立を目指す。

ほんもの探しの旅の意味とは。日本を旅する目的のひとつがここにある。

  • 2020年5月22日
  • 2020年7月5日
  • 書評

ほんもの探しの旅

1976年に筆者は生まれた。その1年前の話になるが、とてもおもしろ企画の旅が始まった。これは、『ほんもの探しの旅』と言うテーマで、若い男性向けの月刊誌「メンズクラブ」で連載された。

趣旨は、日本中にあるいろいろなモノの中から、古いモノも新しいモノも関係なく、『ほんもの』といわれるモノ探し出して、誰の手でどのようにつくられ、どんな人が使っているのかを調べる旅である。

日本全国のほんものが、ここに集結しているわけであるが、シースナイフなどの「アウトドアスポーツナイフ」に始まり、小樽市の伝統的な木製の「荷ぞり」、三条の「手斧」、わたしの憧れる「ログキャビン」、おじいさんの「大きな時計」、アイヌ文科の「生活道具」などが紹介されている。

現在でも、使われているものも多く、インターネットやコンピュータ技術が発達した今日でも、いろあせない何かが存在する。

ヘビーデューティーなモノ

この『ほんもの探しの旅』は、一冊の文庫本で出版されている。独特なタッチのイラストにより、探し出されたモノが掲載される。レポートの中に聞き慣れない言葉が飛び交う。

『ヘビーデューティー』という言葉である。

これは、著者の小林泰彦(こばやしやすひこ)氏が【丈夫、しっかり役に立つ、使う者の要求に充分応える働きをする】という意味で使用されている。一例を挙げると、『ヘビーデューティーな手袋』という姫路名産の「白鞣革(しろなめしがわ)」の手袋である。

これは、古代百済から伝わった製革法の伝統工芸品である。大工やペンキ塗り、機会工作に園芸と幅広く使用される。米国のカウボーイも使用されているようだ。

このように、日本各地のヘビーデューティーな「ほんもの」たちが紹介されているのだ。いまでは、このヘビーデューティーもアウトドアの愛好家の間では、メジャーになってきた言葉かもしれない。

Myほんもの探しの旅

わたしが生まれる前から、このようなほんもの探しの旅が続けられていたのは、とても感慨深い。

そして、この小林氏のヘビーデューティーな精神は、とても共感がもてるし、わたしが続けている活動と直結するところがある。

特に、サーフボードやフィンそしてウエットスーツに関しては、この思いが強い。また、本ブログのテーマとなっている『日本を旅する』ための道具たちすべてが、このヘビーデューティーの精神に基づき選定された『ほんもの』たちであると自負する。

ビリログの『ほんもの探し』は、これからも続けていく。探し出す面白味とそれを形にして紹介していく楽しさが、記事を投稿する原動力となるからだ。

今年でブログも2年目に突入し、新たなステージへと歩みを進めていくわけだが、これからも探し出した『ほんもの』たちを伝えていけれるように日本を旅する。

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