情報を伝達する道具のしくみを覗き見る。この探究心はとまらない。

魔法のようなコンピュータ

『高度に発達したテクノロジーは魔法と見分けがつかない。』アーサー・C・クラーク氏の言葉であるが、AI技術の発展などにより、コンピュータは生命を持つ生き物のように見えたり、魔法使いが使う魔法の様でもあったりと、目に見えない得体の知れない『なにか』のように感じてならない。

この無口なボックスの中で、いったいなにが起こっているのか。

自分の理解度を越え、確実に何かが行われている。その何かを少しでもいいので解明して行きたい。コロナにより自宅にいる長い時間が、この探求心に火をつけた。

前に一度、ラズパイ(Raspberry Pi)の記事を書いたことがあるが、これを活用して、ハードウェア内部のしくみに迫ってみようと思う。しかし、なにか大それたことができるわけでもないので、超簡単な電子工作から探求をはじめてみようと思う。

電磁波をのりこなす

電子工作をする理由は、無口なボックスの中身を可視化することにある。

人類は、コンピュータやネットワークにより、情報を記憶、操作、伝達するという新しい道具をつくった。これは電磁気の力であり、目にみることができない。このことがコンピュータをブラックボックス化している要因である。

この目に見えない電気、磁気たちは、波を作り上げる。物理学においては、この波が森羅万象をつくる原点である。サーファーは自然の波を乗りこなす。ビリログは、電磁波をも乗りこなそうとチャレンジをする。

これこそが、コロナを乗り越え、ネズミ年のビックウェーブを乗りこなす原動力となるのである。みなさんもご存じと思うが、波には2つの力学的な波がある。横波と縦波である。電磁波は、横波である。磁場と電場によりそれぞれが直交する形で振動する。そして、電磁波は真空中を光の速さで進行する。

この様な波を使って情報を伝えるのに対した技術いらない。波をオン・オフするだけである。このような基本的な手法を符号化というが、これにより、電気が流れるオンの状態を『1』、電気が流れないオフの状態を『0』と定義する。

まずは真似してつくる

電子工作の常識として、『まずは真似してつくる』ことである。今回、電子工作の為に準備したものは、ラズパイ(3 Model B+)とブレッドボード、各種の電子部品である。

ブレッドボード

通常、電子回路は「基盤」と呼ばれる板に電子部品をはんだ付けしたものである。しかし、はんだにより固定するとはずせなくなるため、脱着可能なこのボードが役に立つ。

電子部品

ラズパイとブレッドボードを経由して各種の電子部品をつなげる「ジャンパー線」、明かりを点灯させる「LED」、電圧や電流を制御する「抵抗」を用意した。

スクラッチで制御する

スクラッチ(Scratch)とは、ブロックと呼ばれる部品を動かし、レゴの様に組み合わせてプログラムをつくる子供向けのプログラミング言語の学習環境である。

これにより、LEDを点灯させたり、消灯させたりをプログラミングで制御してみる。このように、スクラッチでプログラミングする事により、LEDを点滅させることができた。

今回、LEDの点滅により、コンピューターの内部で行われている電気のオンオフについて可視化してみた。この点滅が、「0」と「1」の2つの値しかないデータの実体である。この0と1により、コンピュータは、情報の記憶、操作、伝達を行っているのだ。

ビリログでは、自然の波はもちろん、電磁気の波、そして時代の波をも乗りこなす挑戦を続けていく。