波留須旅衣とビリーズの仲間たちがクラシックロングボードやハルスタビーに乗り、日本を旅しながらスタイルの確立を目指す。

ついに解明!ハルスタビーの乗りこなし方

「ハルに乗って、とんでもないワイプアウトをした」という話を聞くかと思えば、「波をワープするようにカットんだ」という話も聞く。『ハルスタビーは、良いサーフボードなのか、それともダメなサーフボードなのか』ハルスタビーほど意見の分かれるボードはない。

 
ハル
ハルスタビーの「波をワープする感覚」って最高ですよね。
 
ボードハカセ
わたしは、今まで何百本というサーフボードに乗り込んで、サーフボードを研究してきたが、ハルだけは上手く乗れんのじゃ(-_-;)
 
ハル
え~!ハカセに、苦手なサーフボードがあるなんて驚きです!
 
ボードハカセ
わしも、なぜ苦手なのか。その謎を解明したくて、研究のメインテーマにしているのじゃ。

ディスプレイスメント・ハル

ディスプレイスメント・ハル。ここ数年の間、雑誌等で取り上げられている。
ボトムにコンケーブ(凹み)による水の流れを起こさせるデザインとは反対に、ドーム型(凸面)により、水を左右に押し出す船の船底のようなデザインが特徴的なボードだ。
ハルスタビーとも呼ばれる。
レイルは、アップし、ナイフのように細く尖ったナイフィーレイルである。サーフィンの本質は、『レイルtoレイル』で波に乗るとよく言われる。しかし、このハルスタビーには、当てはまらない。
このボードは、船で言う竜骨で加速し波に乗る。
サーフボードのストリンガーで波に乗るイメージだ。サーファーは、ヨットのマストの役割をし、ボードのほぼ中心に立ち推進力を生み出す。通常のボードと真逆の発想だ。

 
ハル
いきなり結論を言うと『竜骨でサーフィンすること』これこそが、ハルスタビーの乗りこなし方です!

流行りはしないが無くならない

このボードは、誰にでも扱えるものではない。
高い技術はもちろん、波やボードの特性に対する深い知識、そしてハルに乗るための心(精神)を整えないとならない。
興味本位だけでは続かない。
故に数回乗ってあきらめるサーファーが余りにも多いのが現状であろう。
仕方がない。それだけ難しい特性を持った代物だ。
だからこそ、乗りこなしたときの喜びは計り知れない。体感スピードが他のボードのそれとは比べものにならない。実際に速い。多くのサーファーは、そのスピードを生み出すことが出来ないのであろう。

 
ボードハカセ
わしはまだ、このスピードを味わったことがないのじゃ。このボードに関しては、もっともっと研究が必要じゃわい。

カットバック

無理矢理カットバックを使用ものなら、フルレールが波に食い込み酷いワイプアウトをするのが関の山である。じゃあどうすればいいんだよと言う声が聞こえてきそうだ。ここで必要な条件とは、2つである。


一つ目は、圧倒的なスピードである。通常のサーフボードでもカットバックをするには、ある程度の速度が必要である。しかし、このハルスタビーでは、圧倒的なスピードが必須だ。ナイフィーレイルが波に食い込み、コンベックスボトムが、水面に張り付く。このターンを妨げる条件を圧倒的なスピードで克服する必要がある。

そして、もう一つ。ヨットのマストの役割を果たすことだ。ハル(ヨット等の船体)は、竜骨で加速する。このため、竜骨に力を加えるのは、マストが幌から風を受け、それを竜骨とフィンに力が伝わり、直進へと力を変換するからだ。

 
ボードハカセ
この、『ヨットのマストの役割を果たす』ということが肝じゃな。特に、マニューバー系のサーファーにとっては、一番の難関になりそうじゃわい。
 
ハル
ハルスタビーほど、オフザリップなどの縦の動きを得意とするサーファーを苦しめるボードはないのかもしれないですね。

それでもハルに乗る

ハルには、他のボードにはない魅力がある。
そして、クラシックロングボードを、優雅にそして、スタイリッシュに乗りこなすための必要なスキルが、身につけられる。
ハルスタビーを乗りこなすためには、様々なものを犠牲にしなければならない。しかし、その先には、多くのサーファーが到達出来ない憧れのスタイリッシュと言うスタイルを手に入れることが出来るであろう。

 
ハル
ハルスタビーに乗れば、スピードの向こう側を感じられる。
 
ボードハカセ
ハルの特性を理解してフィンセッティングも考えたいのう。
 
ハル
ジョージグリノーの4Aか、波質にあわせてフレックスフィンが調子いいかも。
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