波留須旅衣とビリーズの仲間たちがクラシックロングボードやハルスタビーに乗り、日本を旅しながらスタイルの確立を目指す。

クラシックロングボードこそ、Myスタイル

「クラシックロングボードをもっと知りたい」とか「クラシックロングボードで優雅にサーフィンしたい」と思っている人は多いのではないか。

 
ハル
クラシックロングボードっていったいどんなものなの?
 
ボードハカセ
それはじゃな、1950年~60年初め、サーフィンの究極の目的が「楽しむこと」であった時のサーフボードじゃ。
 
ハル
それは、どんな人がボードを削っていたのかな~。
 
ボードハカセ
いい疑問じゃ。それでは、クラシックロングボードの世界をちょっと覗いて見るかな。

Hobieの世界

サーフィンは、今や世界中の国々で楽しまれている。

その起源は、古代ポリネシア人にまでさかのぼる。

しかし、今回はそこまで遡らず、1960年頃のショートボードレボリューションが起こる前のロングボードに焦点を当てたいと思う。

その当時、多くのシェイパーがしのぎを削り、アイデアとインスピレーリョンにより、優れたボードが世に送り出されていた。

その立役者の一人は、間違いなくHobie Alterであろう。


Hobie SurfBoardがスタートしたのは1953年であると何かの書物で読んだことがある。

私が乗っているロングボードは、ホビーを代表するシェイパーであるテリーマーティンのシェイプである。

クラシックロングボードである9’4のアンクルバックに、9’0のアンティーモーである。アンクルバックは、ライダーバッキーバリーのシグネチャーモデルであり、アンティモーは、その妹的存在(女性向け)である。

この板の特徴は、まさに、クラシックロングボードである。

アンクルバックの特性

アンクルバックは、この時代のピッグの良さとノーズライダーの良さを贅沢に両立させたイメージであり、ロングコンケーブの生み出すノーズライディングにおける安定感は、他のボードの追撃を全く許さない。

また、50/50のエッジのないレイルによるグライドは、そのスピードに驚くことだろう。この板の重量感は、なかなかのものでパフォーマンス系のロングボードしか経験のないサーファーには丸太にしか思えないであろう。

しかし、この丸太は、しっかりとしたスピードをコントロールして後ろ足の位置と姿勢、体重移動が調和された時のターンは、まさに名刀と呼ぶに相応わしい切れ味である。


クラシックロングボードは、動かないのではない。動かせないだけだ。

しかし、スピードとタイミング、波との調和と心がシンクロした時のターンは、なんとも言えないスタイリッシュなスタイルとして他のサーファーを魅了するのであろう。

 
ハル
クラシックロングボードのレイルには、エッジがないって言われるけど、ないとどうなるの?
 
ボードハカセ
そうじゃな。このエッジは、スキーやスノーボードを想像するとわかりやすいが、アイスバーンでエッジがないとズルっと滑ってしまうのと一緒で、サーフボードもエッジがないと急なターンが出来んのじゃ。
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後世に残す名品

アンクルバックは、テリーマーティンの残した傑作の一品であると言える。

派手なリップアクションや鋭角なカットバックはできないが、波のブレイクにあわせたグライド感を味わうには絶品である。

また、ノーズでの安定感は、他のロングボードでは味わうことができない独特の感覚であろう。

今なお、発展を続けるサーフボードではあるが、時代の流れの中で、芸術の領域まで高められた完成度の高いボードがあることを、そして、このアンクルバックは、クラシックロングボードとして後世に残さなければならない名品の一つであることに間違いはない。

 
ボードハカセ
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