波留須旅衣とビリーズの仲間たちがクラシックロングボードやハルスタビーに乗り、日本を旅しながらスタイルの確立を目指す。

ハルスタビーは、6自由度運動で乗りこなす。サーフボードの最高速度を体験する方法とは

ハルスタビーを乗りこなす

今回のテーマは、『自由にハルスタビーを乗りこなす』ことにある。

ハルスタビーは、ボードが進化する過程において、その速度を極めて遅く原型を留めたまま今の形となった。太古の時代から利用されてきた船の原型を残している。

このため、ハルスタビーを自由に乗りこなすためには、波の中での船体運動を理解する必要がありそうだ。

ここでご紹介しておきたいのは、『6自由度運動』という言葉である。これは、波の中でいろいろな方向に移動する船の運動であり、その方向は、6つあることがこの名前の由来である。

この運動は、船に対して波のくる方向により、決まってくる。船の前方から波がくれば、船首と船尾を交互にあげる「縦揺れ」という運動がおこなわれる。また、横から波がくる場合には、「横揺れ」をするとともに、上下、左右方向にも運動することになる。

このように、船は、波の方向によりどの運動をするかが決まる。そして、6つの自由度運動はそれぞれに影響をしあうのだ。

6つの船体運動

船首揺れ

前後揺れ

縦揺れ

左右揺れ

横揺れ

上下揺れ

ハルスタビーの6自由度を考える。

ハルスタビーは、努めてボードの中央にスタンスを構える。

上下も左右も中央に狭いスタンスで立つ。

だからこそ、この6自由度運動のイメージアップが重要になる。

少し前の記事でハルスタビーは、船でいう竜骨で加速するとご紹介した。繰り返しになるが、ハルスタビーは、ボードの中央にクローズ気味のスタンスで、竜骨に力を伝えることにより加速する。そして、その加速を利用し、ナイフィーなレールで波のフェイスにボードを食い込ませ、ワープに近い加速が生まれる。

ハルスタビーを乗った人が、このボードにとりつかれるのも、この加速を体験したからに他ならない。この加速感を感じながら、頭の中では、ボードの6自由度運動をイメージする。これを繰り返すことにより、もっとも難しいと賞されるハルスタビーを自由に乗りこなすことができるのであろう。

今まで、いろいろなボードに乗る機会があった。クラシックなロングボードからハイパフォーマンスなロングボード、ミッドレンジのツインフィン、トライ、クワッド、スラスターにガンボード等、様々なボードは体験してきたとは思うが、やはり、このハルスタビーに速度でかなうボードはない。

波の上をワープするような、この加速を体験してみると今までのボードに対するパラダイムシフトが起きてしまうのではないか。

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