冬の予感
風がすっかり冷え切って、透き通った空気に冬の訪れを感じてしまう今日この頃である。凛とした寒さに早くもセミドライのフルスーツに衣替えをしてしまった。
水温は温かく感じたものの空気の冷たさは冬である。波も形はきれいなものの、サイズとパワーが若干物足りなさを感じるモモsetコシサイズ、本日の七里ヶ浜からのぞむ富士山は、雪化粧した崇高なたたずまいをしていた。
最高の景色を堪能しながら、メローな波を楽しんだ。テリーマーティンシェイプのアンクルバック9’4をこの日はチョイスした。
波のコンディション
冬の波は、クラシックロングボードには相性がいい。
サイズは、モモsetコシで割れづらいインサイドよりのブレイクであったが、セットは、少し沖からブレイクし、インサイドまで乗り継ぐことができた。クラシックロングボードであれば十分楽しめる波だった。
潮回りは中潮だが、日中はあまり引かないため、潮の動きはあまり期待できなかったが、それでも引きに向かってブレイクは良くなった。
ボードの特性
アンクルバック9’4は、ピグメントによりかなり重い。ボードを購入してから10年は経過しているが、未だ色あせることなく凛とした状態をたもっている。コンケーブはノーズからボード中央まで入っており、ボード中央からテイルまではコンベックス状のドーム型にちかい。
レイルは、若干のアップレイルで、エッジは全くない。直進するためのボードである。このボードを取り回すのは、なかなかの経験と技術が必要である。しかし、ロングコンケーブにより、ノーズライディングは驚くほど安定する。このノーズライディングの特性を生かしつつ、難しいターンを簡単にするためには、どうすれば良いか。答えは1つである。
フィンを変えればよいのである。
フィンセッティング
このボードに乗るときは、自分のルールとして通常、ハーフムーンフィンをセットしている。これは、取り回しの難しいクラシックロングボードで一番面積の広いフィンで練習していると、他のフィンで乗ったときの取り回しが驚くほど軽く感じるからだ。
ハーフムーンフィンは、直進性とスピード性に優れていてノーズライディングの安定感は半端ではない。反面、ターンの回転性は犠牲となるところだ。しかし、ジョージグリノーのステージ6は、ハーフムーンフィンのベース部分のみカットしたようなデザインであるため、直進性と回転性を両立出来る様になっている。
しかも、大きなティップによる『しなり』は特徴的だ。ターンした後の加速感が心地よい。小波の時にターン性がほしいときには、BESTチョイスとなる。